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    (美奈先生のレシピ小説)第30話ブイヤベースでカラダも愛も温まる?!

    (美奈先生のレシピ小説)

    美奈先生のレシピ小説30話
    ルイユとは!?美菜子のおしゃれ料理!ブイヤベース鍋のレシピ付き。

    (美奈先生のレシピ小説)第30話ブイヤベースでカラダも愛も温まる?!
    「まどか先輩、祐輔さん、今日はわざわざ来ていただきありがとうございます。」

    新妻の初々しさが弾けんばかりにあふれ出た笑顔でドアを開けた美菜子は、
    レースのついたパステルピンクのエプロンが、これ以上にないほど似合っている。

    まどかと祐輔に結婚祝いで家に招いてもらった(第25話 ショートパスタは縁起がいい?!~コラボ料理でお祝いイタリアン♡)お礼に、今回は美菜子と耕太が二人を新居に招いたのだった。


    「ようやく片付いたので、良かったら祐輔さんと二人で、遊びにいらっしゃいませんか?
    寒くなってきたし、まどか先輩に結婚祝いでいただいた素敵なお鍋で鍋パーティーやりたいなと思って。」

    美菜子から提案を受けた時にまどかは、

    「わ~ありがとう!鍋パーティーいいわね。
    そんな日が来るのを期待して、ちょっと大きめのお鍋を贈ったのよ~」

    と、無邪気に笑いながら答えたのだった。

    美菜子的には、贈ってもらった鍋で二人にお礼をしたかったのはもちろんだが、せっかく遊びに来てもらうのだから、客人をほったらかしてキッチンを行ったり来たりするより、みんなで一緒に鍋を囲めば4人で話ができるから、その方が気遣いされず喜んでもらえるのでは、と思ったのだ。

    そして、ずいぶん前に、まどかが意外にもポン酢があまり好きではない、と言っていたのを覚えていたのと、祐輔もまどかも魚介好きということから、今回はブイヤベース鍋にしようと考えていた。

    実際贈られた鍋は洋風のデザインで、日本のお鍋よりも洋の料理の方が似合うし、ブイヤベースなら、鍋と言いつつおもてなし感も出せる。


    朝からこまごまと準備をしている美菜子の脇で、耕太は野菜を洗ったり、皿を拭いたり、言われるがままに働いていたが、地味な下働きに少々飽きてきて、

    「美菜子、なんか俺にも出来そうなことあったら言ってね。」

    と、申し出る。

    「そしたら、添えのルイユを作ってもらおうかな。
    卵黄に、おろしにんにくとサフランとチリパウダーを混ぜたところだから、ここにオリーブオイルをカップ半分、少しずつ入れながら混ぜてくれる?
    いっぺんに入れると分離しちゃうから、気を付けてね。」

    「ルイユ?これは、何に使うの?」

    「薬味みたいなものかな。味変で加えたり、これをバゲットに塗ったものをブイヤベースのスープに浸して一緒に食べたりすると美味しいのよ。」

    「へえ。美味しそうだな!」

    耕太は、慎重にオイルを注ぎながら、渡された泡だて器で混ぜ始める。

    「混ざったよ!面白いね。マヨネーズみたいになったけど、これでいいのかな?」

    「ありがとう。上手にできたわね!
    そう、マヨネーズはここに酢が入るけど、基本はこうやって卵黄とオイルを乳化させて作るの。
    これ、ブロッコリーとかじゃがいもに浸けても美味しいのよ。」

    アサリの砂出しを終え、サフランを白ワインに浸しつつ、野菜の切りものをしていた美菜子は

    「そしたら次は、海老の背ワタをとってもらおうかな。こうやって海老を曲げた一番高い位置に竹串刺してひっかけて引っ張れば取れるから」

    「やってみるよ!」

    その間に美菜子は、切ったばかりのにんにくを鍋に入れ、唐辛子、オリーブオイルも加えて弱火で温める。
    にんにくの良い香りがでたところに、玉ねぎとセロリとじゃがいもとワタリガニを加え、しんなりするまで炒める。
    ワタリガニは身こそ少ないが、出汁としては最高の選手になってくれるのだ。

    そこにアサリ、サフランを浸していた白ワインを加え、いったんアルコールを飛ばした後は蓋をする。 アサリの口が開いたら、アサリだけ取り出して、水とホールトマト、調味料を加えていく。

    「アサリは出しちゃうんだ?これは具じゃないの?」

    「今は出汁だけとったの。
    煮すぎると固くなっちゃうから、これ以上火が入らないようにいったん引き上げて、また最後に加えるのよ」

    「なるほど。手が込んでるなぁ。ところで今入れた粉は、コンソメみたいなやつ?」

    「そう、フュメドポワソン。魚介のスープストックよ。」

    「そんなのものがあるのか!」

    「ふふ。カルディで売ってるんだけど、これ入れるだけで濃厚な魚介の風味が出せるし、1本ずつ個包装になってるから、使いやすいの」

    同じくカルディで買えるミックスハーブ、エルブドプロバンスもたっぷりふる。
    これはローズマリー、バジル、オレガノ、フェンネルなど魚介によく合うハーブがバランスよく入った乾燥ミックスで、ブイヤベースにはぴったりなのだ。

    こうしてスープさえ作っておけば、前菜を食べてもらってる間に魚介や野菜を入れて10分煮れば完成なので、あとは楽勝だ。
    あさりや生で食べられる有頭海老などは、食べる直前に入れれば良い。
    作り手も一緒に食べながら楽しめるのが、鍋の素晴らしいところだ。

    「このスープだけでもうまそうだなあ。
    いつか美菜子にアクアパッツアの最後にパスタ入れたやつ作ってもらったけど、アレうまかったなぁ。(第6話パスタを入れたら…旨味も恋も濃くなる?!)ああいうシメにするのもいいね!」

    「そうね。最後はパスタ入れてもいいし、ご飯入れてリゾットにしても美味しいわよ。
    チーズをたっぷりふってね」

    「ううう、どちらも食いたい…」

    笑いながら美菜子は、前菜を準備し始める。

    魚介の鍋なので、お肉や野菜中心にした。
    生ハムのサラダ、オリーブとマッシュルームのピンチョス、ひよこ豆のエスニック風マリネ…など、鍋の前にお腹いっぱいにならない程度の軽いアミューズだ。
    箸休めにもいい根菜のスパイシーピクルスは、昨日から味をしみさせている。


    「こんにちは~」

    まどかと祐輔がやってきた。

    「ブイヤベースってきいたから、ぴったりのシャンパーニュとロゼワインを持ってきたわよ。」

    「わ~ありがとうございます!」

    「あら!有頭海老に蟹~!豪華で美味しそうじゃない!
    みんなで鍋を囲むなんて、なんだか家族ぐるみのお付き合いって感じで嬉しいわ。」

    うきうきと楽しそうなまどかに、美菜子も嬉しくなる。

    一方の耕太と祐輔も、2度目なのでだいぶ打ち解けて、二人で何やら仕事のことを熱心に話している。

    「なんだか、正月に親戚の家にきたような気分だよ!」

    と、くつろいで笑う祐輔に、耕太は

    「また、いつでも来てよ。俺ももう少し美菜子に料理習って、祐輔君みたいにかっこよく手打ちパスタとか作れるように頑張るからさ。」

    「その言葉、忘れないわよ。」

    軽く横目でにらみながら笑う美菜子を見てまどかは、

    なんて可愛い新婚さんなの!と、親戚のおばさんのような気分で微笑む。
    来年は自分たちも、こんな風になれるのかしら…

    ふと顔を上げると、二人を優しく見つめていた祐輔も、まどかに笑いかけながら頷く。
    おそらく、同じ気持ちでいてくれたに違いない。

    鍋は身体だけではなく、心も愛も温めてくれるのかもしれない…
    ゆるやかに立ち上り続ける湯気の中で、幸せな時間に浸る4人なのだった。


    ●ブイヤベース
    《材料・4人分》
    アサリ300g、有頭海老(刺身用)4尾、タラ2切れ、イカ1杯、にんにく1片、玉ねぎ1/2個、セロリ1本、じゃがいも2個、白菜1/8株、しめじ100g、ワタリガニ200g、プチトマト4個、サフランひとつまみ、白ワイン100cc、A{ホールトマト1缶(400g)、水400cc、フュメドポワソン2袋(なければコンソメの素2個)、粗挽き黒胡椒・エルブドプロバンス各少々}、醤油小さじ1、EVオリーブオイル大さじ2、ローズマリー適量、ルイユ{卵黄1個分、おろしにんにく1/2片分、サフラン・チリパウダー各少々、オリーブオイル100cc}、バゲット・塩こしょう各適量

    《作り方》
    ① アサリは塩水に1時間以上浸して砂出しをし、よく洗う。海老は背ワタを取る。タラはひとくち大にカットする。イカは内臓をとって2㎝の輪切りにする。にんにくはみじん切りに、玉ねぎとセロリは薄切りに、じゃがいもは皮をむいて1㎝の輪切りにする。白菜はざく切りに、しめじは小房に分ける。サフランは白ワインに浸けておく。
    ② 鍋ににんにく、唐辛子、オリーブオイルを入れて弱火にかけ、香りがたったら、玉ねぎとセロリとじゃがいもとワタリガニを加えしんなりするまで炒める。
    ③ アサリとサフラン入りの白ワインを加え、アサリの口が開いたら、アサリだけ取り出して、Aを加えて煮て、塩こしょうで調味する。
    ④ タラ・イカ・白菜・しめじを加え、中火で10分ほど煮てアクをとる。
    ⑤ 火が通ったら③のアサリ、有頭海老・プチトマト・醤油を加えてひと煮たちして、塩コショウで調味し、オリーブオイル少々をまわしかける。仕上げにローズマリーを飾る。
    ⑥ お好みで、薄く切ったバゲットとルイユを添える。


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