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  • > (美奈先生のレシピ小説)第23話 梨沙のチョコレートレッスン~とろけるフォンダンショコラ♡(美奈先生のレシピ小説)

    (美奈先生のレシピ小説)第23話 梨沙のチョコレートレッスン~とろけるフォンダンショコラ♡

    (美奈先生のレシピ小説)

    美奈先生のレシピ小説23話
    もうすぐバレンタインですね٩(ˊᗜˋ*)وフォンダンショコラはいかがですか?
    読むだけでお料理上手な気分になれるかも〜♬レシピ付き

    (美奈先生のレシピ小説)第23話 梨沙のチョコレートレッスン~とろけるフォンダンショコラ♡
    「長時間お疲れ様でした。ご近所で一杯だけ、さくっと飲んでいく?ごちそうするわよ。」

    フードコーディネーター梨沙との次回の撮影打ち合わせを終えた美緒は、ミーティングルームの扉を開けながら優雅に振り向くと、いたずらっぽく微笑む。

    「あ、嬉しい。ちょっと飲みたい気分でした!」

    お酒好きの梨沙は、待ってましたとばかりに満面の笑みで頷く。
    美緒とプライベートな話をしたい気分でもあった。


    会社から数分の、ビルの地下にある会員制ワインバーに入ると、

    「早い時間ってこともあるけど。やっぱり、誰もいないわね。」

    と、美緒が小声でつぶやく。

    「オミクロン株、急速に拡大してますもんね。
    この影響で、私の週末の仕事もなくなっちゃいました…」

    「まあ、そうなの?…だったら、私からの個人的な仕事をひとつ受けてもらえたら嬉しいんだけど。」

    美緒がふと、大きな瞳を輝かせる。

    「私、年の離れた姉がいるんだけど、甥っ子が梨沙ちゃんと同い年なの。
    頼んでる用事もあって、ちょうど今週末家に遊びにくるのよ。

    最近料理に目覚めて、簡単で美味しいレパートリーを増やしたいって言ってたから、梨沙ちゃん、よかったら何か教えてあげてくれないかしら?
    ちなみに彼、独身で彼女募集中。」

    美緒の話を聞きながら、梨沙は

    「美緒さんって、すごい…」

    と、心の中でつぶやく。

    カメラマンの良平に失恋したのを見かねて、前回美緒が呼んでくれたBBQ(第17話 肉食男子へ挑む!勝負BBQ♡)でも、一目惚れした相手はよりによって唯一の既婚者。

    恋愛はしばらくいいかな…と、すっかり戦意喪失していた梨沙だったのだが、世の中はもうすぐバレンタイン。

    活気づく街を見ていると、やっぱり彼氏が欲しい!と、気持ちが上がってきて、実は今日まさに美緒に相談したいとも思っていたタイミングだったのだ。

    「マンツーマンレッスンですね。ちょっと緊張しちゃいますけど、私でよければ、喜んで♡」

    「よかった!じゃあ、フードコーディネーターに何を習いたいか、本人に聞いてみるわね」

    翌日、早速美緒から

    「プロがせっかく教えてくれるなら、なんでもいいから簡単にできるお菓子を作ってみたいんですって。甘党なのよね、あの子。
    バレンタイン近いし、チョコレート系がいいんじゃないかしら?」

    というLineがきた。

    お菓子作りたいなんて、可愛いじゃない!
    しかも、バレンタイン直前にチョコレートを一緒に作るなんて、なんだか付き合ってるカップルみたい♡

    と、妄想ふくらませて、早速浮かれ始めた梨沙だったが、はたと、

    いやいや、いくら美貌の美緒さんの甥御さんでも、全然タイプじゃないかもしれないし。
    向こうも美緒さん見慣れていて面食いかもしれないし…。あまり期待しないでおこう…。

    と、急いで自分を諫める。

    しかし当日、大柄な体を窮屈そうに曲げて、ちょっと恥ずかしそうな笑顔で現れた美緒の甥、隆司は、梨沙の好みストライクであった。

    …一番お気に入りのエプロン持ってきてよかった♡

    爽やかタイプのカメラマン良平に、男らしいアメフト男子佐藤から、梨沙の好みは大体掴んでいた美緒だったが、梨沙の内心ガッツポーズな表情をさりげなく確認して、ホッとする。

    「お休みの日に、なんかすみません。
    お菓子作るの人生初なので、よろしくお願いします」

    くしゃっと笑って頭を下げる隆司に、梨沙もハッと我に返り、

    「私、お菓子のプロっていうわけではないので、人に教えるなんて恐縮ですけど。
    フォンダンショコラでいいですか?」

    「おお!あのとろ~っと中からチョコがでてくるやつですか?あれって家でも作れるんだ! チョコ大好きだから嬉しいなあ」

    にこにこしながら新品らしい紺のストライプのエプロンを不器用そうにつける隆司に、すでに梨沙はキュンキュンしていた。

    後ろ手に長い紐を結ぶのに手間取っていた隆司に

    「あの…紐、結びましょうか?」

    と、思わず声をかける。

    「ありがとう。こんなぶきっちょで、チョコなんて作れるのかね。(笑)
    あ、タメって聞いてるから、お互い敬語はやめませんか?
    先生相手だから、ほんとはこっちは敬語で話さなきゃいけないんだけど」

    大きな背中を向けて明るく話す隆司に、梨沙の緊張もほどけてきて

    「わかった。じゃあタメ語でね。私はスパルタだから覚悟してね!」

    と、笑いながら紐を結ぶ。

    「はい。じゃあ早速始めるわよ。
    まずは、このチョコとバターを細かく刻んでみて」

    「はーい、先生。えーと。こんな感じかな?」

    「そうそう、手まで切らないでね!そしたらチョコを温めるわね」

    刻んだチョコを耐熱ボウルに入れて湯煎で温め、溶けかけたチョコレートに、刻んだバターを加える。

    「はい、そしたらこっちのボウルには、卵とお砂糖を混ぜて。
    混ざったら、チョコのボウルに加えて混ぜまーす。
    あ、お酒は入れても大丈夫?」

    「お酒は大盛りでお願いします!梨沙ちゃんは?お酒飲める人?」

    「えへ。私もお酒は大好物!…あ、えーと。たしなむ程度だけど」

    ナチュラルに答えてから、慌てて訂正する梨沙に

    「たしなむ程度っていう人は大抵、相当いけるクチなんだよね。」

    と、隆司はにやっと笑う。梨沙は赤くなって、

    「やーね!先生をからかうなら、もう教えてあげないから!」

    「ははは。ごめんごめん。真面目にやるから続きをお願いします。」

    「そしたら、お酒いれて混ぜてから…こんな感じにお粉もふるいいれて。
    あとは、型に入れて、オーブンで焼くだけよ」

    「え~マジ?簡単だなあ。」

    オーブンから出したところに、美緒がキッチンにやってきて

    「いい匂いね~。もうできたの?
    隆司、ちゃんと梨沙ちゃんに教えてもらった?」

    「そりゃもう。ビシビシ教えてもらったよ。」

    「ビシビシって失礼ね!ほら。さめたら中のチョコが固まっちゃうから、すぐ食べましょ。」

    すっかり打ち解けている様子の二人に、美緒は微笑み、

    「急いで飲み物の用意するわね。コーヒー、紅茶、ワイン、何がいい?」

    と尋ねる。

    「ワイン!」

    口をそろえて答えてからお互い顔を見合わせて吹き出す二人は、今日会ったばかりと思えない親しげな雰囲気を醸し出している。


    「おお、ナイフ入れたらほんとにとろ~っと出てくる!梨沙ちゃん天才!」

    「おおげさね。笑
    これは簡単だけど失敗しないレシピなの。
    次は隆司君1人でも上手にできるわよ。」

    「そんな寂しいこと言わずに、また教えてよ。
    俺、もっと梨沙ちゃんから色々習いたいな。…梨沙ちゃんが嫌じゃなければ。」

    ちょっと照れ臭そうに、しかしまっすぐに見つめて笑いかける隆司に、梨沙は思わずワインに伸ばした手を止め、頬を赤らめる。

    甘いチョコレートの香りに包まれたテーブルには、幸せな春が訪れる予感が軽やかに広がっていくのだった。



    ●お酒たっぷり♡とろ~りフォンダンショコラ

    【材料:プリン型4~5個分】
    製菓用チョコ120g、バター60g 、全卵3個 、グラニュー糖50g、洋酒大さじ2、薄力粉40g

    【作り方】
    ① チョコとバターを細かく刻む。
    ② チョコを耐熱容器に入れて湯煎にかけ、溶けたらバターも加え、予熱で溶かし混ぜる。
    ③ 溶きほぐした全卵にグラニュー糖を混ぜてから②に加え、お酒も加え混ぜる。
    ④ 薄力粉をふるいながら加え、さっくり混ぜる。
    ⑤ ④の生地をプリン型に流しいれて、180度に予熱したオーブンで15分焼く。


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