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    (美奈先生のレシピ小説)第28話 残暑疲れに、おすすめ腸活ランチとは…

    (美奈先生のレシピ小説)

    美奈先生のレシピ小説28話
    すぐに真似できそうな発酵技がたくさん!豆腐そうめんも常備しよっと♡

    (美奈先生のレシピ小説)第28話 残暑疲れに、おすすめ腸活ランチとは…
    こう暑いと何も作りたくないわね…

    真理は台所でため息をつく。

    平日の11時半。
    フリーのライターをしている真理は、家事と買い物を終え、仕事に集中する前のこの時間に早めのランチをとるのがルーティーンなのだが、今日は真夏に戻ったような気温で、自分ひとりの食事のために火を使う気になれない。

    あ~パンでも買って来ればよかった。
    そうめん茹でるのも面倒ね。何かないかしら…

    冷蔵庫を開けると、今日が消費期限の豆腐そうめんが出てきた。
    以前、隣に住む健康マニアの紗智子から

    「豆腐そうめんは、低糖質だし、茹でずに使えるから、料理が面倒な時にいいわよ。うち、主人も好きだから、夏は必ず常備してるの」

    と教えてもらってから、真理もちょいちょい買っていた。
    今日はこれをそうめん代わりにしようかな…

    そう思っていた時、玄関でチャイムが鳴る。

    「はーい。あら、紗智子さん!今日は会社はお休み?」

    「主人に合わせて、今遅めの夏休みをとってるの。
    で、そろそろ切れる頃かと思って、これ。
    今回多めに作ったから、よかったら使って。」

    紗智子が渡した紙袋をのぞいて、真理は目を輝かせる。

    「あ!塩麹と醤油麹。嬉しいわ。
    ちょうど切れたからおねだりしようと思ってたのよ。(笑)」

    「この前、残暑に弱いって仰ってたから…。
    麹は疲労回復にてきめんだから、もりもり摂ってね!」

    「ナイスタイミングだわ!
    ちょうどこれから豆腐そうめん食べようかと思っていたから、この前教えてもらったように醤油麹で和えてみようかな。」

    「いいわね。こういう暑い日には、お酢とごま油を入れて冷やし中華風にしても美味しいわよ。」

    「またそんなハードル高いこと言う!
    冷やし中華風なんて、具を色々のせなくちゃいけないでしょ。
    錦糸卵作ったり、ハムやきゅうり千切りなんて、自分一人のためにとてもできないわ」

    情けない顔で答える真理に、紗智子は笑いながら

    「具を作らなくても、醤油麹にごま油とすりごまとお酢を足すだけでも美味しくなるわよ。
    薬味を用意するのが面倒なら、納豆でもトッピングすると腹持ちするし、たんぱく質も摂れるわね。」

    「納豆、あるわ!
    切りものなしが最高じゃない。それでいこう。
    いつもありがとう!」

    笑顔で踵をかえす紗智子を見送り、真理は少し元気が出た。
    やった!麹がきた!

    ズボラで塩麹や醤油麹を自分で育てられない、と公言する真理のために、
    紗智子はちょいちょい自家製の麹調味料を分けてくれるのだが、それがかなり日々の料理作りに助かっている。(その代わり、真理は取材でもらった高級菓子や珍しい食材を、お返しのつもりで、頻繁におすそ分けしている)

    栄養面はもちろん、深い旨味がある麹調味料は、塩代わり・醤油代わりに料理に入れると、それだけでコクが出て、減塩、減塩効果にもなる、というのは紗智子から教わったことだが、実際に作りながら実感していた。

    真理は早速豆腐そうめんの水を切り、言われた通り、醤油麹、ごま油、お酢にすりごまを混ぜる。
    器に盛り、納豆をのせると、何やら美味しそうな一品になった。

    こりゃいいわ。夕飯の副菜にもなりそう。
    納豆に醤油麹とごま油が最高に合うわね。さすが紗智子さんだわ…

    真理がお手軽豆腐そうめんランチに大満足していた頃、紗智子は

    「豆腐そうめん、ちょうど買い置きあるし、うちも真似させてもらおうかな。
    そろそろお昼だものね」

    と、時計を見ながら、キッチンに入った。

    さて、豆腐そうめん、どう調理しようかな…
    真理には、やる気が出るように超簡単レシピを教えたが、
    こちらは主人の寿也も一緒だし、もう少しボリューミーな一品にしたい。

    今週は青魚の摂取が少なかったから、鯖の味噌煮缶を使おう。

    ボウルに味噌煮缶を汁ごと出して、軽くほぐして骨を取り除く。
    そこにすりごま、醤油麹、コチジャンを入れる。
    相性抜群ないぶりがっこをアクセントと隠し味に入れたいところだけど…あら、切れてる。
    そうだ!らっきょう漬けを入れよう。

    麹好きの紗智子は、毎年らっきょうも麹で漬けている。
    下漬けせずに漬ければ、出来上がるのに時間はかかるが、1年以上しゃきしゃきで楽しめる。
    そのままでも美味しいが、みじん切りにしてタッパーに入れておけば、旨味の素として活躍してくれるのだ。

    今年は、6月頭に鳥取から取り寄せた泥付きらっきょうを丁寧に洗って、塩麹・玉ねぎ麹・醤油麹と3種の麹と甘酢で漬け、ちょうどいい塩梅になっている。

    この麹に漬けた甘酢らっきょうのみじん切りを隠し味に加えると、ぐっと奥深い味になり、鯖の臭みも消えるはずだ。

    ボウルにそれらをあわせ、水をきった豆腐そうめんにかける。
    周りにはキムチを盛り、中央には卵黄を落とす。
    それだけだと完全に韓国風だが、そこに、クリームチーズとプチトマトを飾り、ごま油でなく、スパイシーなオリーブオイルを回しかけて仕上げるのがポイントだ。
    それぞれの味が引き立て合って、驚くほどオシャレな味にまとまる。

    最後にカイワレと炒り胡麻をぱらりとふって、完成。
    見た目も美しく、味噌・麹甘酢らっきょう・醤油麹・コチジャン・キムチ・チーズと発酵食品てんこ盛り。
    発酵食品は、1種よりいろんな菌を組み合わせた方が、より腸活には効果的なので、これは理想的な腸活メニューだ。

    そしてこのボリュームなら、副菜ではなく完全なる主食として成り立つ。

    「できたわよー。」

    「お!うまそう。昼から豪華だね!」

    いやいや、実際は冷蔵庫整理なんだけどね…
    心の中でくすっと笑って、紗智子は黙って微笑む。

    「全部混ぜて食べるとうまいねえ。なんだか旨味が炸裂してるよ!」

    それはそうだろう。
    これだけ発酵食品を組み合わせれば、旨味も半端ないはずだ。
    一口食べて、紗智子もにっこりする。

    う~ん、我ながら美味しい。
    これは普通のそうめんでもいけるし、ご飯や絹豆腐にかけてもよさそうね。

    しかも、麹のビタミンB類や発酵パワーで残暑を吹き飛ばす、栄養満点メニューになっている。
    美味しくて身体に良い発酵食品って、やっぱり最強なんだわ…

    「さっちゃん。夏休みだし、ビール飲まない?
    このキムチそうめんにビール、絶対あうよね?」

    「あ、同感。今、私もそう思ってた!」

    紗智子は笑いながら軽やかな足取りで、明るいキッチンにビールを取りに行くのだった。


    鯖とキムチの発酵豆腐そうめん

    【材料・2人分】
    豆腐そうめん2P(300g)、鯖の味噌煮1缶(190g)、A{すりごま大さじ1、醤油麹・コチジャン・甘酢らっきょう漬けのみじん切り各小さじ2}、キムチ100g、クリームチーズ30g、プチトマト3個、卵黄2個分、オリーブオイル大さじ2、カイワレ・いりごま各適宜

    【作り方】
    ① 豆腐そうめんはよく水をきって、器に盛る。
    ② ボウルに鯖の味噌煮缶を汁ごと開け、ほぐしながら骨を取る。
    ③ ここにAを加え、よく混ぜて、①にかける。
    ④ 周りにキムチをのせ、中央に卵黄をおとす。
    ⑤ 小角切りにしたクリームチーズと4つ割りにしたプチトマトを飾る。
    ⑥ オリーブオイルを回しかけ、いりごまとカイワレをふる。


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