(美奈先生のレシピ小説)第32話 甘酒スイーツで、ヘルシーひなまつり♪
(美奈先生のレシピ小説)
美奈先生のレシピ小説32話
甘酒を使ったヘルシースイーツ!
ひなまつりにいかがですか?レシピ付き。
りなちゃんはママとちらし寿司を作ってくれるんだって。
持ち寄りだから、私はデザート担当になっちゃった。どうしよう?」
大学受験を終え、毎日楽しそうに出かけてばかりいる由香が
珍しく早めに家に帰るなり、真理にすり寄ってきて言う。
「可愛いケーキでも買っていけばいいんじゃない?」
明るく答える真理に由香が口をとがらせて
「ケーキ、みんなの分買うと高いもん。
しかもみんなダイエット中なのよ。
ママ、なんかひな祭りらしい簡単でヘルシーな手作りスイーツ、知らない?」
「ひな祭りらしくてヘルシー、ねぇ。
そういえば隣の紗智子さんはいつも甘酒作ってるから(第26話 初夏の不調に効くのは甘酒と〇〇?)
ママ、もらってこようか?」
「え、甘酒をデザートに持っていくの・・・」
「JKのポットラックパーティーには、ちょっと地味か・・・。
甘酒でなにか映える簡単スイーツ作れないか、紗智子さんの相談してみるわ!」
「ママはいつも紗智子さん頼みねぇ。
でも、みんな甘酒スイーツなら喜ぶかも!
甘酒って砂糖入れなくても甘くて、身体にいいんでしょ?」
「そうよ!ノンシュガーで美容成分もたっぷりで、美味しいんだから、最高でしょ?」
と自慢げに答えながら、真理は早速紗智子に電話する。
「あ、それなら甘酒で3色ムースはどうかしら?
菱餅みたいに、下から緑、白、赤のムースって重ねると、可愛いわよ。
美容を気にしてるなら、緑はアボカド、赤は苺でどうかしら?白はヨーグルトとか。」
「アボカド?わあ、ヘルシー!
でも3色なんて、難しくない?」
心配そうな真理に、
「簡単よ。それぞれ混ぜてゼラチンで固めていくだけなんだから。」
と、紗智子は優しく答える。
「でもそれ、どうやって持っていけばいいのかしら?」
「家で食べるならカクテルグラスなんかに固めるのが可愛いけど、持ち寄りなら、百均のプリンカップみたいな安定した透明カップに入れていけばいいんじゃない?」
「そうね!まずは家で作ってみるわ。
あの~甘酒ってどうやって作るんだっけ?
前にレシピまでもらったのに、ごめんなさいね。」
真理は、申し訳なさそげに謝る。
「市販の甘酒でもできるけど、せっかくだからうちのを差し上げるわよ。
ちょうど作ったばかりだから」
「あら、そしたら紗智子さんちの分がなくなっちゃうじゃない?」
「大丈夫よ。ヨーグルトメーカーで一晩でできちゃうから。
明日、レシピと一緒にお届けするわね」
「いいの?!嬉しい。いつも悪いわね。」
嬉しそうに喜ぶ真理に、紗智子は、
「いいのよ。先週高級な苺を箱いっぱいいただいちゃったから、何かお返ししたかったの」
と、答える。
「やだ。あれは、取材でもらったはいいけど、うちではあんな大量に消費できないから、押し付けただけよ。
紗智子さん、あれ、どうしたの?」
「そのままでたっぷりいただいた後に、苺酵母を作ったり、ジャムにしたり、苺酒に使ったりしたわ」
「え、苺酒?何それ、美味しそう!どうやって作るの?」
苺酒に食いつく真理に笑いながら、
「梅酒の要領で、氷砂糖と一緒に苺をお酒に漬けておけばいいのよ。
ホワイトリカーじゃつまらないから、ひとつはホワイトラム酒にカルダモン。
もう一つはブランデーにクローブとシナモンで作ったの。
スパイスと一緒に漬けておくと、お肉のソースや料理の隠し味やバウンドケーキなんかに使っても美味しいのよ。
ジャムはジャム好きの友達にプレゼントしちゃったけど、お酒は出来上がったらおすそ分けするわね」
と、紗智子は丁寧に説明する。
「やったー!苺酒楽しみにしてる。
紗智子さん、大好きよ!じゃあ、またね!」
電話を切ると、由香が呆れ顔で
「ママったら、なんて図々しいの!
紗智子さんの人の良さにつけこんで、いろんなものねだっちゃって。」
「あら、主婦のよくある物々交換よ。(第5話 麹は主婦の味方!ズボラさんでも絶品料理に♪))
今回はあなたのためにひと肌脱いだんだから、道で会ったら紗智子さんにちゃんとお礼言うのよ!」
と、涼しい顔で母親らしいことを言う真理なのだった。
翌日、早速紗智子から甘酒とレシピがやってきた。
レシピをざっと読んで真理は、
「意外と簡単じゃない!
緑は、アボカドと甘酒と牛乳を同じ量でしょ。
白は、甘酒とヨーグルトと牛乳が同量、赤も、苺と甘酒と牛乳が同量。
全部同量で覚えやすいわね!」
と、嬉しそうに言う。
「そんなこと言って、覚えないくせに…」
と笑う由香に、
「これ、とっても美味しそうよ。
由香、ちょっと一緒に作ってみようよ。」
予想より簡単そうなレシピに急にやる気になった真理は、早速腕まくりをする。
「そうね、本番で失敗しても困るから、作ってみようかな」
由香もレシピを見ながら、頷く。
「えーと、まず牛乳を合わせてレンチンして、ゼラチンを溶かす。
アボカド50gと甘酒50gと、ゼラチン牛乳50ccを攪拌して、グラスの下1/3に注ぐ。これで緑の生地の完成!」
そっと冷蔵庫へ入れようとしている真理に、
「ママ、紗智子さんのメモだと、急ぐ時は冷凍庫15分でもOKって書いてあるよ」
と、由香が読み上げる。
「じゃあ、冷凍庫いれるわね
すでにとろみがついてるから、すぐ固まりそうね。
その間に、ヨーグルトと甘酒とゼラチン牛乳も同量で混ぜておいて、次の準備、と。
ついでに、苺と甘酒と残りのゼラチン牛乳も混ぜておこう」
「すごい。3色の生地、あっという間ね。これを固めて重ねていくだけなんでしょ?」
そうこうしているうちに15分たち、冷凍庫のアボカドムースを出してみると、ちゃんと固まっている。
「わ~固まってる!ここに、白い生地を流して、さらに15分固める…と」
「それが固まったら、赤い生地を流しておしまいなのね」
「簡単でいいわねえ。さすが紗智子さんだわ。」
「これなら、本番は私一人でできる!」
ホッとした笑顔の由香に真理は
「よかったわね!本番は頑張って!
余ったらママの分も作ってくれていいわよ。」
と満面の笑みで答える。
ヨーグルトムースも固まったので、最後に苺の生地を流す。
これも、15分後には固まり、上に苺とミントを飾れば完成だ。
「わ~可愛い!」
「ヤバイ!淡色スイーツだ!ほんとに可愛いね!
これがノンシュガーだなんて、きっとみんな喜ぶだろうな~」
「ひな祭り当日に由香がいないなら、今日が我が家のひな祭りってことで、
これ、みんなで食後に食べましょう。
パパ、この前の人間ドッグで体脂肪多めって言われてたから、ちょうどいいじゃない!」
「パパのために二人でヘルシーなスイーツを作ったって言ったら、感激しておこづかいくれるかもね!」
「まあ、あなたもちゃっかりしてるわねぇ」
「変なとこがママに似ちゃった!」
可愛いスイーツを囲んで大笑いしながら、ウキウキと今夜を楽しみに待つ二人なのだった。
●甘酒の3色ヘルシームース
【材料・4人分】
板ゼラチン2枚(4.5g)、牛乳100cc、飾り用の苺・スペアミント各少々
A{アボカド50g(1/4個)、甘酒各50g、蜂蜜大さじ1}
B{ヨーグルト・甘酒各50g}
C{苺・甘酒各100g}
【作り方】
① ゼラチンは水に10分程浸して柔らかくしておく。
② 牛乳を600wレンジで1分温め、①のゼラチンの水けを絞って溶かす。
③ Aをバーミックスで攪拌し、②を50cc加え混ぜ、グラスの1/3に入れ、冷凍庫で15分固める。
④ Bをよく混ぜ、②を50cc加え混ぜ、グラスのアボカドの上に注ぎ、また冷凍庫で15分固める。
⑤ Cをバーミックスで攪拌し、②を100cc加え混ぜ、固まった④の上にのせる。
⑥ 苺とミントで飾る。
★甘酒 米麹200g、湯300ccをヨーグルトメーカーに入れ、60度で8時間保温して、バーミックスで滑らかに攪拌する。
※YouTube「みなきっちん」でも作り方を公開しています♪
●【ひな祭り】究極にヘルシーな甘酒スイーツ~アボカドと苺の3色パンナコッタ
●甘酒の疑問点、全て解決!【今さら聞けない!甘酒完全マニュアル】〜失敗の原因はアレだった!
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