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    (美奈先生のレシピ小説)第33話 初夏のアスパラ祭り~あふれるアスパラのオープンオムレツ

    (美奈先生のレシピ小説)

    美奈先生のレシピ小説33話
    アスパラガスの季節ですね!
    アスパラガス料理いろいろ♡
    アスパラガスオムレツはレシピ付き。

    (美奈先生のレシピ小説)第33話 初夏のアスパラ祭り~あふれるアスパラのオープンオムレツ
    「富良野の美味しいアスパラがあるんだけど、良かったら送るわよ。
    あなたアスパラ好きだったわよね?」

    お取り寄せ特集の撮影後、「terrace」の編集長美緒は、立派なアスパラを前に
    ふと甥っ子の隆司のことを思い出し、
    久しぶりにLINEを送ってみた。

    撮影したアスパラはスタッフに配ったのだが、
    昨年食べてとても美味しかったので、美緒は個人的に1箱別途取り寄せたのだ。

    「富良野のアスパラいいね!
    今つきあってる彼女も大のアスパラ好きだから、喜ぶだろうな。」

    「あら!新しい彼女ができたのね。よかったじゃない!」

    甥っ子の隆司は、割とイケメン爽やかタイプで性格も明るくまっすぐでいい子なのだが、今一つ不器用で女心がわからない部分もあり、「いいひと」で終わったり、「なんだか頼りない」とフラれることが多いのだ。

    去年のバレンタイン時期にも、フードコーディネーターの梨沙を紹介したもの、(第23話 梨沙のチョコレートレッスン~とろけるフォンダンショコラ♡)、結局うまくいかなかったようで、しばらくショボンとしていた。

    その後梨沙は長年片思いしていたカメラマンの良平と付き合うことになったので、(第27話 失恋は新しい人生のはじまり♡~桃のカッペリーニ)隆司にも早く誰かいいひと出来ればいいな、と思っていたのだが、さすがにあれから1年以上たった今は、次の彼女もできたようで、美緒はホッとした。

    「へへ。今度美緒姉さんにも紹介するよ。」

    「ありがとう。楽しみにしてるわ。
    じゃあ、アスパラすぐに送るわね!
    明日の週末には届くわよ。鮮度が命だから、なるべく早く使ってね」


    そして、翌日。
    「亜紀ちゃん、届いたよ!」

    「わ~。立派なアスパラじゃない。瑞々しくておいしそう!」

    クール便で送られてきたアスパラを、
    亜紀が目を輝かせて手に取る。
    大好きなアスパラが送られてくる、と聞いて、
    隆司のマンションで待機していたのだ。

    「どうやって食べたい?」

    「アスパラをこれでもかって入れたオムレツが食べたいな~」

    「隆司、オムレツ好きだものね。
    そしたら、アスパラが見えるように、スキレットでオープンオムレツにしようか。
    モッツアレラやトマトも入れたら映えそうね。」

    「いいね!全部大好物だ。
    単に茹でたり焼いたりするだけでも、美味しそうだよね」

    「そうね。せっかくだからシンプルにもいただきたいわよね。
    茹でて、自家製マヨネーズのドレッシングとポーチドエッグをのせましょう。
    焼きアスパラには、塩胡椒とペコリーノチーズをかけましょうか。
    生のまま極薄にスライスして、ラペもいいわね。
    剥いた皮は出汁にして、アスパラスープも作りたいな。仕上げにトリュフオイルふったら、贅沢な美味しさになるわよ。」

    「さすがプロは、出てくる出てくる!
    俺なんかベーコンで巻いて焼くくらいしか思いつかないからなぁ」

    「ふふ。早速作りましょう」

    美緒には詳しく話さなかったが、暁子は近所のワインバーで知り合った料理研究家だ。

    梨沙にフラれて意気消沈していた頃、カウンターの中のソムリエと、
    ワインについて楽し気に話している亜紀を見て、

    「詳しいんですね」

    と思わず、話しかけた。

    亜紀が黙って微笑むと、代わりにソムリエが

    「亜紀さんは自分と同じワインスクールの同期で、
    ワインアドバイザーの資格も持ってますから。
    有名な料理研究家で、時々テレビにも出てるすごい人なんですよ。」

    と答えた。

    「やだ。全然すごい人なんかじゃないですよ」

    大人びた雰囲気だったのが、たちまち照れくさそうな可愛い笑顔になり、
    そのギャップにドキッとしたのが、はじまりだった。

    その後もバーで何度か一緒になり、(隆司が亜紀と会いたくて、以前より足繫く通うようになったからなのだが)
    ワインについて、料理について、いろいろ話しているうちに親しくなって、
    ワインバー以外でも二人で会うようになったのだ。

    フードコーディネーターの次が料理研究家って、最近の俺は料理に縁があるなぁ…

    口には出せないが隆司は、

    (これは神様が俺にもっと料理を勉強しろってことだな、うん)

    と勝手な解釈をして、これまで以上に料理にのめりこんでいた。

    実際亜紀が家にくると、料理はほとんど亜紀が作るのだが、
    近くて見たり手伝ったりしているだけで、だいぶ腕が上がったような気がしている。

    「亜紀ちゃん、俺は何すればいいかな?」

    「そしたら、生のアスパラのラペをお願いしようかな。
    この太いアスパラの下1㎝を根元落として…そうそう。
    まな板に置いたまま、一周ピーラーで全部皮をむいて。
    うん、一番外側の皮は固いから使わないけど、捨てないでね。
    いい出汁になるから、出汁袋に入れてスープに使うの。
    剥いたアスパラは、そのままピーラーで全部薄く削って。」

    「お。ピーラーで削るとリボンみたいになってキレイだな。」

    「フレッシュなアスパラは極薄にすると美味しく食べられるのよ。
    食べる直前にレモンオイルと塩胡椒するだけでも美味しいから」

    レモンの皮をオリーブオイルに浸しておくだけで簡単にできるレモンオイルは、
    サラダやパスタの仕上げなどにかけると爽やかな香りを演出する、隆司のお気に入りだ。
    亜紀に習ってからは、家に欠かさず常備している。

    「焼きアスパラは、オーブンで?」

    「フライパンで大丈夫よ。長いままで、ちょうど入るでしょ?
    オリーブオイルして塩胡椒して…
    このアスパラは太いから蓋もして、上下3分くらいずつ焼けばOKね。」

    「へえ。フライパンで焼けるなら、手軽だね!
    茹でる方は、鍋で湯をわかせばいい?」

    「茹でるのもフライパンで大丈夫。塩と大さじ2杯くらいの水入れて、
    長さ半分に切ったアスパラの下の部分を最初に入れて強火にして。そうそう。
    蓋をして蒸して、少ししたら穂先の方も入れてね。1,2分でOKよ」

    「沢山お湯を沸かさなくていいのは、楽だな!」

    「これだと、栄養も旨味も逃げないのよ」

    隆司に教えながらも、自家製マヨネーズやポーチドエッグを手早く作っていく手際の良さは、さすがプロだった。

    「さ、アスパラのポタージュも作ったから、温めてる間にオムレツいくわよ。」

    「待ってました!卵をこのボウルに割ればいいんだね?」

    「そう、2個割って、牛乳を大さじ1くらい混ぜておいてね。」

    指示した亜紀は、スキレットにオリーブオイルとベーコンを入れて、火をつける。
    油が温まる間にアスパラをカットして、プチトマトのへたをおとす。

    ベーコンの脂もでて、いい香りがしてきたところで、アスパラを入れて炒める。

    「ご希望通り、これでもかと入れるわよ。」

    笑いながら亜紀が言う通り、青々したアスパラがスキレットから落ちそうになっている。

    「これだけあると火が通りにくいから、一度蓋をしてアスパラ蒸すわね。」

    火を通したアスパラの上に卵液を流しいれ、菜箸でかき混ぜながらとろとろの半熟にする。
    アスパラの隙間にプチトマトとモッツアレラをのせ、さらに蓋をして火を通す。

    モッツアレラが溶けそうになり、プチトマトが破裂する手前で火を止めて、黒胡椒をふれば完成だ。

    「ひゃ~うまそう!あっという間にすげーすげー!亜紀ちゃん、天才!」

    テーブルに広がっていくアスパラ料理の数々に興奮する隆司に

    「本当に隆司は、作り甲斐があるわ」

    と、cavaを開けながら、亜紀も嬉しそうに笑う。

    初夏の日差しが窓から差し込む明るいダイニングに、瑞々しいアスパラ料理が
    並べられ、キラキラと光っていた。

    「どれも、うまいよ!亜紀ちゃん、ありがとう。」

    満足げにたいらげていく隆司に

    「私の方こそ、こんな美味しいアスパラが食べられて、ラッキーよ。
    叔母さまにお礼を言っておいてね。」

    亜紀も、隆司に微笑む。

    「うん、そうだね。」

    実の姉のようにいつも自分を心配してくれる美緒に
    美しく料理上手な亜紀を紹介したら、
    安心して、喜んでくれるだろうな…と思いながら、
    幸せな思いでアスパラをかみしめる隆司だった。



    ●アスパラとチーズのオープンオムレツ

    【材料:1〜2人分(直径15cmのスキレット)】
    アスパラガス(太)3本、ベーコン(ブロック)40g、卵2個、牛乳大さじ1、プチトマト・ミニモッツアレラ各5,6個、塩・黒胡椒各適宜、オリーブオイル小さじ1

    ① アスパラは根本1㎝落とし、下1/3をピーラーで皮をむき、長さ1/3に切る。 ベーコンは1センチ幅に切る。
    ② 卵は牛乳を加え、よく溶きほぐしておく。
    ③ スキレットにオリーブオイルとベーコンを入れて温め、ベーコンから脂が出てきたらアスパラガスを入れて、塩胡椒して炒める。
    ④ 火が通ったら②の卵液を流し入れて、菜箸で混ぜる。半熟になったら弱火にして、プチトマトとミニモッツアレラをのせ、フタをして蒸し焼きにする。
    ⑤ チーズが溶けはじめ、プチトマトが温まったら、火を止め、黒胡椒をふる。



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