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  • > (美奈先生のレシピ小説)第18話 カルディ激辛祭り~蟹と夏野菜のエスニックパスタ(美奈のレシピ小説)

    (美奈先生のレシピ小説)第18話 カルディ激辛祭り~蟹と夏野菜のエスニックパスタ

    (美奈のレシピ小説)

    美奈先生のレシピ小説18話!
    読むだけでお料理上手な気分になれるかも〜♬

    (美奈先生のレシピ小説)第18話 カルディ激辛祭り~蟹と夏野菜のエスニックパスタ
    女性ファッション誌「terrace」の編集部員、美緒は、terraceが季刊で出している料理ムック本の責任者になってから、かなり熱心に料理に向き合うようになった。

    4歳年下の夫、明はアメフト部出身の典型的な肉食男子で、塩胡椒して焼いた肉さえ与えておけば満足してくれるし、仕事の忙しさもあって、娘の瑠衣が5年前にオーストリアへ留学してからは料理らしい料理を作る機会もぐっと減った。

    が、料理本の責任者になったからには、そういうわけにもいかない。

    梨沙をはじめ、誌面で活躍してくれる一流のフードコーディネーターたちの考案する料理は、どれもセンスがあり、読者が作りやすいようできるだけ手順を簡単にしたレシピなのに、オシャレで美味しい。
    が、誌面に載る前には必ず、一読者になったつもりでレシピ通りに作って味の確認をし、気づいたことは伝えてリライトしてもらっている。

    掲載するレシピを毎回一通り作っているうちに、自然とレパートリーも増えた。
    特に、今までお店で食べる専門だった大好きなエスニックのメニューが、家でも意外と簡単にレベル高いものができることがわかり、嬉しくなった。

    ただ、実際に明にそれを出して好評かというと、そういうわけでもないのが切ない。
    
明は、一応食べられないものはないのだが、好きなものがわかりやすく偏っている。
    喜んでもらえるものを作ろうとすると、「ガッツリ、お肉」しかなくなるのだ。

    女性に人気の中東料理、ひよこ豆のコロッケ、ファラフェルを作った時も、美緒はとてもおいしいと感じたのだが、

    「あれ?このコロッケ、肉が入ってないの?!美味しいけど、なんだか食った気がしないな…」

    と、がっかりされたっけ…。

    明の苦手なパクチーをわざわざパセリに代え、明好みに少し味も濃くして作ったのに、こっちががっかりだ。

    
自分ひとり用に、夫と別の料理を作るほどの時間や情熱もないし、
    レパートリーがせっかく増えても、それを作れないのでは、面白くない。

    そんな話を、「terrace」創刊時から、コラムや取材でお世話になっていて、今や心友でもあるフリーライターの真理に話すと

    「じゃあ、私が遊びに行くから、思う存分作りたいものを作ってよ。」


    と言われた。




    


    「そうね、それいいかも。



    パクチーいっぱい使ったエスニック、作りたいのよ。 



    そしたら真理さんも、普段子供に作れないようなものを、作って持ってきてよ。」

    「え~?!私も料理作るの?!
まあ、最近はポットラックパーティー的なイベントもなかったから、たまには楽しいか!
わかった。子供が食べられない激辛料理を、作っていくわ。 



    でも、手抜き料理だから覚悟してね。」 



    



    「激辛、いいわね!手抜きでいいわよ、勝手知ったる2人なんだから。 



    
私、来月はお盆進行で早めに入稿してさっさと夏休みをとる予定なの。 



    
旦那がお盆休みに入る前の平日の昼間はどう? 



    
あ、でも夏休みは、真理さんお子さんいるから、厳しいか…」 



    



    「8月は子供たちも塾の夏期講習やらバイトやらで家にいないから、私も昼間は自由の身よ!
夏らしく激辛エスニック祭り、やろうよ! 



    お宅の瑠衣ちゃんは、帰国しないの?」 



    



    「ええ。大きなコンクール控えてるらしくて、夏休みどころではないみたい。」 



    



    「それにしても、前の夫はスウェーデン人、娘はヴァイオリンの神童と呼ばれ、12才からウィーンに留学。 



    美緒さんクラスの美女になると、人生もインターナショナルね!」 



    



    「たまたまよ。瑠衣には好きなことを好きなだけやらせようと思ってるの。 



    私も好きなことをしてきた人生だから。 



    来月もぱーっとやりましょう!」 



    



    と、話はすすみ、美緒宅での小さなパーティーが決まった。 



    



    さて、何を作ろうか。 



    梨沙にレシピを依頼したエスニック特集の時に使ったカルディの調味料が、試食の後ほぼ使われないまま、家にある。 



    こんな時こそ、あれらを消費したい。 



    明がエスニックをあまり好まないので、なかなか使う機会がなかったのだ。 



    



    中東の唐辛子ペースト「ハリッサ」、ベトナムの海老ラー油「サテトム」、タイの旨味調味料「チリインオイル」に、蟹のエキスいっぱいの「クラブペースト」。 



    



    いずれも、カルディマニアである梨沙おすすめのエスニックな調味料たちだが、 



    
実際なめてみても、完成された味で、それだけでもかなり美味しい。
 



    しかもどれもスパイシーなので、今回のコンセプトにはぴったりだ。 



    



    
ハリッサで下味をつけたチキン、サテトムを使ったサラダ、チリインオイルと蟹ペーストで味を付けた蟹のパスタ。 



    梨沙のレシピで、特に気に入って、いつかプライベートでも再現したいと思っていたものを作ろう。 



    



    チキンは、ハリッサとヨーグルト同量に、根ごと刻んだパクチーとスパイスを混ぜて一晩マリネしておけば、当日は焼くだけ。 



    
ハリッサのスパイスと辛さをヨーグルトがまろやかに緩和し、お肉を柔らかくしてくれる。
ココナッツオイルで香ばしく焼いたそれは、ケバブ風な後引くメインになるのだ。 



    



    美緒の大好きなココナッツオイルもまた、明が 



    



    「う~ん。甘いにおいが、料理にはちょっとなぁ…」 



    



    というので、なかなか使えない油だったのだ。 



    



    あ、クスクスがある。これも明が「鳥のエサみたい」というので、使えないまま放置していたものだった。チキンに添えたらよさそうね。 



    そして、ここれにもパクチーをこれでもかと入れよう!
 



    



    あら、カルディ特集の時の塩レモンパスタソースも眠ってるわ。 



    これも、もしかしてクスクスにも合うのでは? 



    クスクスもパスタの一種だし、モロッコ料理ではクスクスに塩レモンやハリッサ使うものね。
 



    



    早速、熱湯で5分蒸したクスクスにオリーブオイル、塩レモンパスタソースにハリッサを混ぜてみると、、、それだけでも美味しいではないの!

 



    



    激辛祭りっていうより、カルディ祭りになっちゃうけど、まいっか… 



    



    チキンが色的に地味目だから、添えのクスクスはカラフルにしたいところ。
 



    プチトマトとアボカド、きゅうりあたりも混ぜようか。 



    



    サテトムは、誌面で紹介した梨沙のレシピをまんま拝借させてもらおう。
 



    刻んだクレソンとひよこ豆を和えるだけで美味しかった、あのレシピ。

 



    



    パスタも、エスニック特集の時の梨沙レシピだ。
 



    ホールトマトにチリインオイルと蟹ペーストを入れたソースが、辛うまくてハマったっけ。 



    



    


 
【チリインオイル】、別名「ナムプリックパオ」は、干しエビやタマリンド、玉ねぎ、にんにく、唐辛子などを油で炒めて砂糖や塩で味を調えたタイの万能調味料だが、これだけ舐めても美味しい、梨沙絶賛のタイの調味料だ。 



    



    

【クラブペースト】は蟹の身ににんにくや海老の入った、蟹エキスたっぷりの、こちらも旨味炸裂で、そのままお酒のアテになる素晴らしい調味料。 



    



    
梨沙のレシピでは、カルディオリジナルの、レモンリーフやライム果汁、にんにくの入ったフレーバー塩、【ライム胡椒塩】で味を調えていたが、激辛祭りだから、【ハリッサ】も足しちゃおう。

 



    



    具は、蟹缶に玉ねぎにパクチー。 



    
ココナッツオイルで揚げ焼きした夏野菜をトッピングして、華やかに仕上げたら、完成だ。 



    



    
ピンポーン。 



    



    真理が、保冷バックを抱えてやってきた。 



    



    「えへへ。結局私、カルディの調味料和えただけになっちゃった。 



    【アチャールの素】で切った野菜と混ぜたアチャールと、【美味しくする激辛ソース】で和えたポテトサラダ。鯖の水煮をクリームチーズと【ハリッサ】で和えた、ワインのアテ。
あとは、ワ・イ・ン♡」 



    


 



    
「十分よ。私もカルディ頼りだから、似たようなものだわ。 



    あ、ハリッサは、私も使ったわよ。気が合うわね。笑」 



    



    「何言ってるの。そっちは、すごいご馳走じゃない!
 



    チキンにクスクスにひよこ豆のサラダ、どれも美味しそう!」 



    



    「実はほとんど、うちの雑誌のレシピなのよ。」 



    



    苦笑する美緒に 



    



    「再現できるのがすごいのよ。いただきま~す」 



    



    ワインを飲みつつ、二人の激辛祭りははじまった。 



    



    「辛いけど美味しい~!こういうのが食べたかったの。 



    
ひよこ豆とかクスクスとか、うちは出しても誰も食べないんだもの」 



    



    「うちもよ。やっと作れて嬉しいわ。
 



    真理さんのサバもアチャールも、辛いけど美味しいじゃない。
 



    このポテサラの辛さは、ちょっと尋常じゃないけど・・・。」 



    



    「あはは。激辛祭りだから、【美味しくする激辛ソース】景気よく投入しちゃった。
さすがに辛すぎたわね。」 



    



    「バゲットに薄くつけたら、辛さ和らいで、食べられるわよ…」 



    



    頃合いを見て、シメのパスタを作って出すと、 



    



    「やだー映える!また最後に女子力高いの出してきたわね。
しかも、これものすごく美味しい。ココナッツの香りがたまらない~!
 



    オレンジワインとも合うわね。」 



    



    「このベトナムラー油の【サテトム】をちょい足しすると、さらに美味しいわよ。
 



    レモングラスの香りと海老の旨味が、ぶわっと来るの。」 



    



    「わ、ほんとだ!なにこれ。美味しすぎる!
 



    辛くなるけど、これは絶対足した方が美味しいわね!」 



    



    真っ赤な顔をしながら美味しそうに完食する真理に、美緒は笑いながら、水を差しだす。 



    



    「あ~今日は楽しかった!美緒さん、ありがとう! 



    美味しかったし、ストレス解消にもなったわ。激辛祭り、毎年やろうよ」 



    



    「OK!またレパートリー増やしておくわ」 



    



    今回は、梨沙ちゃんとカルディさまさまね。
 



    片付けをしながら美緒は、梨沙が撮影中、カメラマンの良平が少しでも仕事がしやすいよう、毎回健気に走り回っていた姿を思い出す。 



    



    料理やスタイリングはあんなに器用で上手なのに、恋愛に関してはどうも不器用そうな梨沙。 



    



    この前のBBQはうまくいかなかったから( 第17話 肉食男子へ挑む!勝負BBQ♡
    )、また誰か紹介してあげなくちゃね… 



    



    辛い料理とワインの酔い、久しぶりの真理との楽しい時間に高揚し、幸せな余韻を楽しみながらも、次回の梨沙リベンジ企画を、編集者の頭で真剣に考える美緒なのだった。 



    



    



    ●蟹と夏野菜のエスニックパスタ 



    【材料・2人分】 



    パスタ(好きな太さ)160g、塩大さじ2、湯3リットル、蟹缶1缶(100g程度)、玉ねぎ1/4個(50g)、パクチー10g、A{クラブペースト★・白ワイン各大さじ1、チリインオイル★小さじ2、ハリッサ★小さじ1}、ライム胡椒塩★適宜、トッピング{茄子1本、赤パプリカ1/2個、かぼちゃ50g}、ココナッツオイル★大さじ1/2、飾りのパクチー・サテトム★適宜 



    



    【作り方】 



    ① 鍋に、塩を加えた湯を沸かして、パスタを茹でる。 



    ② トッピングの野菜を食べやすく切って、多めのココナッツオイルで揚げ焼きしておく。 



    ③ ②で余ったココナッツオイル大さじ1をフライパンに移して粗みじんに切った玉ねぎを炒め、色づいてきたら、蟹缶を汁ごと入れ、合わせたAも加えて、混ぜながら温める。 



    ④ 少し煮詰まってきたら、ざく切りにしたパクチーを入れる。 



    ⑤ パスタを表示より2分短く茹でて④のフライパンに移して混ぜ、ライム胡椒塩で味を調える。 



    ⑥ 器に盛って、揚げ焼きした野菜とざく切りにしたパクチーを飾る。好みでサテトムをかけながらいただく。 




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