(発酵食研究会)-食トピ-料理酒の効果
(料理酒に関する記事)
さらに料理が楽しくなる、料理酒の効果7つをご紹介致します。
料理酒の効果7つ
①くさみを消し、よい香りをつける
清酒のアルコール成分には、蒸発する時ににおい成分も一緒に飛ばしてくれる「共沸効果」というものがあります。 また、清酒の持つ香りで嫌なにおいを覆い隠す「マスキング効果」もあり、清酒らしいよい香りもつけてくれます。 (用途) ・魚や肉を下ごしらえする際、料理酒をかける/揉みこむ/漬けこむ ・魚や肉を調理する際に回しかけ、加熱する など②コクとうまみを与える
清酒は造られる工程で、お米のでんぷんが米糀の酵素により糖に分解され、その糖を酵母菌が食べることでアルコールのうまみの源であるミネラルや窒素成分、有機酸が生み出され、清酒独特の豊かな風味がうまれます。 清酒(日本酒)には、ワインやビールの約2倍のアミノ酸を含むと言われており、料理に使うことで、味に深みを与えたり、うまみが増したりするのです。③味を染み込みやすくする
アルコールの高い浸透性により、うまみ成分や糖、酸など他の調味料の味を素材の中に一緒に引き込んでくれ、味が染み込みやすくなります。 (用途) ・煮物 など④素材をやわらかくする
アルコールには保水性を高める力があるため、素材をやわらかくし、食感を良くする効果があります。 (用途) ・魚や肉を下ごしらえする際、料理酒をかける/揉みこむ/漬けこむ ・煮物、蒸し物 など⑤素材のうまみを閉じ込める(煮崩れ防止)
アルコールには、素材のうまみを閉じ込める効果があります。 うまみだけでなく、他の栄養成分が溶け出すのも防いでくれる働きもあり、煮崩れ防止にもなります。 (用途) ・煮物 など⑥保存性を高める
アルコールには、菌の増殖を抑制する働きがあります。 その為、素材の保存性が高まります。 (用途) ・魚や肉に下味を漬けこむ際、調味料の中に料理酒も一緒に加える など⑦味付けを和らげる
清酒の成分は、酸味や塩味を和らげる効果があります。 (用途) ・合わせ調味料を造る際、料理酒を入れることで味が和らぐ(コクやうまみも加わる)。 ・和え物やドレッシングで酸味や塩味が際立つ時に、料理酒を少量加えると味がマイルドになりまとまる(加熱調理に使わない場合は、煮切ってアルコールを飛ばしてから使用する)。
ライター
礒畑 綾
発酵食料理教室・綾糀