信長が好んだ食と豪快エピソード
(日本食文化史に関する記事)
ドラマや映画でも話題になった『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』に登場する信長の時代はどんなものを食べていたのでしょうか?(日本食文化史)
当時の戦国時代の日常の食事といえば、主食は米、おかずは野菜・魚(干物)が中心です。その他、鴨など野鳥の肉が加わることもあったようです。そして戦場では、「湯漬け(ゆづけ)」を食べていました。湯漬けとは、ご飯にお湯をかけたもの。今でいうとお茶漬けです。
プラスして好んで食べていたのは「焼き味噌」。これは現在の尾張地方に郷土料理として残っています。作り方は、葱・生姜・ピーマン・大葉をみじん切りにして、胡麻油で炒めます。味噌・みりんを加え、汁気がなくなるまで煮る。それをしゃもじに盛り、火であぶって完成!「焼き味噌」ひと匙でご飯一杯は食べられそうですね!
信長は、塩味の強い田舎料理を好んで食べていたといわれています。エピソードとしては、信長に上品な京風料理を作ったところ、まずいと評価され、作った料理人が手打ちにされかけたとか…。もう一度料理を作る機会をもらい、塩辛い田舎風の味付けの料理を出したところ、信長は喜んで食べたそうです。
当時の武将たちは共通して、早食いと塩分過多の傾向があったようです。戦時でパパッと食事をすませようとした結果でしょうか。そのため、高血圧による脳卒中や心筋梗塞で短命だったという説もあります。
さらに信長は、お酒はあまり飲まず、茶道をたしなみ、干し柿のような甘いものが好きだったともいれています。今でいうお茶とお菓子を好む、スイーツ男子のさきがけだったのかもしれません。ドラマや映画内でも、食のシーンは登場しています。どんなものが食べられていたのか、当時の食文化に注目してみてください。
引用 しらべぇ
ライター 麻生怜菜
あそれい精進料理教室